楽器の機能要素を再構築可能なユニット楽器

研究内容

人は音楽を奏でるために古くからさまざまな楽器を開発してきました.西洋楽器を例に挙げると,バイオリンとチェロのように共通する形状・構造・奏法をもち,音域の異なる楽器があります.また,2 段の鍵盤をもつ電子オルガンと1 段の鍵盤しかもたないピアノのようにミクロの構造は同じでも組み合わせ方が異なる楽器も存在します.一方,電気・電子技術の発展に伴い,アコースティック楽器と同様の見た目や演奏方法をもち,電子的に音を生成する電子楽器が多数開発されてきました.しかし,従来の電子楽器は既存楽器の形状をそのまま模写することが主な目的でした.本研究では,楽器を発音や音程決定などの機能要素(ユニット)の集合であると捕え,それらのユニットを自由に組み合わせることで,音域や演奏スタイルの変化に柔軟に対応できるユニット楽器の開発を目指します.ユニットを組み合わせて楽器を再構築することで,楽器の音域増減などのカスタマイズや,既存楽器の特徴を組み合わせた新たな楽器の創造が行えます.ユニットの設定は,本研究で提案するスクリプト言語によって柔軟に記述できます.また,本研究ではユニット楽器のプロトタイプを実装し,さまざまなイベントステージで実運用を行いました.

発表歴

  • 丸山裕太郎, 竹川佳成, 寺田 努, 塚本昌彦, , “UnitInstruments: 楽器の機能要素を再構築可能なユニット型電子楽器の設計と実装,” コンピュータソフトウェア(日本ソフトウェア科学会論文誌)インタラクティブとソフトウェア特集, Vol. 28, No. 2, pp. 193–201 (2011年5月).
  • Maruyama, Y., Takegawa, Y., Terada, T., and Tsukamoto, M., “UnitInstrument: Easy Configurable Musical Instruments,” Proceeding of International Conference on New Interfaces for Musical Expression (NIME2010), pp. 7–12 (June 2010).