音楽音響信号を対象とした階層的順序構造の獲得

研究内容

時系列メディアの木構造に基づく表現に関する研究の中でも音楽に着目し,音楽音響信号から音楽理論に基づく楽曲構造の抽出を目的とし,音楽音響信号から自然言語の構文木に準ずる木構造を抽出することを目指しています.

楽譜に書かれた楽曲を対象として構造や意味を分析する手法としてLerdahlとJackendoffによって提案されたGenerative Theory of Tonal Music (GTTM) があります.これは音イベントのゲシュタルトに基づいて生成される階層構造を抽出する分析方法です.GTTMの分析の結果得られるタイムスパン木は,旋律中の各音符の重要度を二分木で表すことができます.この二分木は自然言語処理の構文木と対応しており,楽曲の構造の記述にとどまらず,楽曲の構造の操作が可能になります.

元来GTTMは楽譜に書かれた音楽を対象として作られた理論ですが,私たちが聴取する音楽は音楽音響信号として扱われています.GTTMの適用範囲を音響信号に拡張することができれば,幅広いスタイルやジャンルなど,膨大な音楽に対して音楽的に信頼できる分析が可能になります.

ポスター

発表歴

国際会議論文

  • Shun Sawada, Yoshinari Takegawa, Keiji Hirata , On Hierarchical Clustering of Spectrogram, Proceedings of the 13th International Symposium on CMMR, Matosinhos, Portugal, Sept. 25-28, 2017 (September 2017).

国内会議論文

  • 澤田隼, 竹川佳成, 平田圭二, スペクトログラムの階層的クラスタリングを用いたグルーピング構造分析について, 2017-MUS-114, No.7, (社) 情報処理学会 音楽情報科学研究会 (February 2017).
  • 澤田隼, 竹川佳成, 平田圭二, 音楽音響信号を対象としたグルーピング階層構造分析システム, 2016-MUS-112, No.24, (社) 情報処理学会 音楽情報科学研究会 デモンストレーション:音楽情報処理の研究紹介XV (July 2016).
  • 澤田隼, 竹川佳成, 平田圭二, 音楽音響信号を対象とするGTTM的アプローチによるグルーピング構造の抽出について, 2016-MUS-111, No.23, (社) 情報処理学会 音楽情報科学研究会 (May 2016). 学生奨励賞
  • 澤田隼, 竹川佳成, 平田圭二 , 音楽音響信号からのグルーピング構造の獲得へ向けて, ヒューマンインタフェースシンポジウム論文集, 2519D (September 2015).