ウッドベースのための運指認識

弦楽器演奏において運指は演奏に影響する重要な要素であるが 同じ楽曲であっても演奏家の身体的特徴や音楽の表現方法によってさまざまな運指が考えられるため 楽曲から運指を一意に決定することは難しい. 一方 実際に演奏を聞きながらリアルタイムで演奏者の運指情報を得られれば 誤った運指を認識し 修正するなどの効率的な演奏学習が可能となる. そこで 本論文では カメラベースのシンプルな画像処理と ウッドベース(コントラバス) の演奏特性をもとに定義したルールを組み合わせることで 実時間で高精度にウッドベース演奏の運指を取得するシステムの構築を目的とする. 提案システムは 指に貼り付けた小型のカラーマーカをカメラで読み取り ウッドベースの演奏特性から定義したルールを用いて検出結果を補正することで高精度な運指検出を行う. 評価実験として ウッドベース習熟者に 3 つの楽曲を演奏させた結果 提案手法を用いた場合 96% の正答率で運指が取得できることを確認した.

 

澤 光映, 竹川佳成, 寺田 努, 塚本昌彦, “演奏ルールを用いたウッドベースのための実時間運指取得システムの設計と実装,” コンピュータソフトウェア(日本ソフトウェア科学会論文誌)インタラクティブとソフトウェア特集, Vol. 27, No. 1, pp. 56–66 (2010年2月).