ギターのための触弦認識

研究内容


ギター演奏において運指(指使い)は演奏に影響する重要な要素である.また,触弦(指が弦に触れている状態)や押弦,離弦(指と弦が離れている状態)といった状態や,複数の指が1本の弦上にあるなど,左手の指と弦との関係は多彩である.これらの情報を演奏支援システムが取得することで,ミュート(触弦により弦の振動を防ぎ消音すること)のために弦上に配置された指や,次の発音の準備のために弦上に配置されている指など,発音に関わらない運指情報を判別でき,効率的な独習支援や,細かい演奏技術が盛り込まれた楽譜の自動生成に応用できる.そこで本研究では,押弦,触弦,離弦を認識可能な,ギターのための触弦認識システムの構築を目的とする.本研究では弦やフレットの導電性に着目した電気的な機構による触弦認識手法を新たに提案する.また,実装したプロトタイプを用いて,システムの認識率を調査する実験を行い,高精度に触弦認識できることを確認した.さらに,本研究の枠組みを利用したアプリケーションを提案した.

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発表歴


  • 飛世速光, 竹川佳成, 寺田 努, 塚本昌彦, “ギターのための触弦認識システムの構築,” コンピュータソフトウェア(日本ソフトウェア科学会論文誌),  Vol. 31, No. 2, pp. 57–66 (2014年5月).
  • Tobise, H., Takegawa, Y., T., Terada, T., and Tsukamoto, M., “Construction of a System for Recognizing Touch of Strings for Guitar,” Proceeding of International Conference on New Interfaces for Musical Expression (NIME2013), pp. 261-266 (May 2013).