スノーボーダのための技の収集支援システム

研究内容


スポーツにおいて,技の習得・披露・創作は古くから行われている行為である.しかし,技の習得においては,姿勢といった見た目の再現性だけでなく,重心といった目には見えない体幹などの使い方の再現性が重要になる場合があり,アマチュアの競技者や,セミプロフェッショナルの競技者がある技を習得しようとする場合,その技を正しく再現できたかについて競技者自身で判断することは難しい.そこで本研究では,スノーボードを対象とした技の収集支援システムを提案する.提案システムは,ボード上に加速度・角速度・地磁気を計測できるマルチセンサを搭載し,バインディング上に圧力センサを搭載し,リアルタイムに各種センサデータを処理する.また,「ターン(ボードの傾斜角度情報や進行方向を含む)」などの一定時間継続される運動は特徴量を用いて認識し,「回転」などの1 回きりのジェスチャは波形自体を用いて認識することで,ボード滑走時における各種技を自動的に認識する機能をもつ.さらに,認識した技の回数を記録し技を習得できたかどうか提示する機能や,技として認識されなかった場合に,教師データと具体的にどこが異なるのか提示する機能をもつ.

発表歴


  • 杉本歩基, 安井重哉, 竹川佳成, “スノーボーダのためのセンサデータに基づく技の収集支援システムの提案,” エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集, pp. 148–153  (2015年9月).