研究内容
近年,人間の動作とその背景に投影された映像を組み合わせて,演者の動作が映像に作用しているように見せるパフォーマンスが注目されている.しかし,演者は映像を背にしていたり,ステージ上を移動してさまざまな方向を向いていたりするため,つねに映像を確認しながら演技することはできず,映像と演者が直接掛け合いを行うようなインタラクティブなパフォーマンスを行うことが難しかった.そこで本研究では,装着型/非装着型の情報提示デバイスを用いて演者に映像情報を提示することの有効性を評価する.本研究では実際にインタラクティブパフォーマンスのための演者支援システムを構築し,提示デバイスや提示内容が演技に与える影響を評価した.結果から,提示デバイスによって,演技の自然さが変化することや,提示内容によって,演技動作の精度が変化することが確認された.また,装着型デバイスの使用が演者の演技に与える影響についても評価を行い,対応可能なパフォーマンスを確認した.
発表歴
- Ikeda, J., Takegawa, Y., Terada, T., and Tsukamoto, M., “Evaluation on Performer Support Methods for Interactive Performances Using Projector,” iiWAS/MoMM2009 Special issue in Journal of Mobile Multimedia (JMM), Vol. 6, No. 3, pp. 207–226 (Sep. 2010).
- 池田惇, 竹川佳成, 寺田努, 塚本昌彦, “映像と連動したインタラクティブパフォーマンスのための演者支援手法の評価,” 情報処理学会論文誌, Vol. 51, No. 11, pp. 2112–2122 (2010年11月).