暗意実現モデルに基づく作曲者らしさ獲得に向けた検討

研究内容


本研究では,音楽から受ける「作曲者らしさ」をメロディから識別する手法を提案する.音楽学において民族音楽の音楽構造に 関する分析は行われており, 民族音楽に特有に現れる音程関係は音階としてまとめられている。そのため、ジプ シー風やハンガリー風の曲を作るためには, ハンガリー・ スケール, ジプシー・スケールといった音階を用いれば良 い.

しかし、楽曲における作曲家らしさというものは体系化されていない. 一般に人は楽曲の断片を聴取しただけで, 「作 曲家らしさ」を感じることができるが, その理由を客観的 に説明することは難しい.

本研究では、音楽理論「暗意実現モデル」に着目し、「作曲者らしさ」を抽出することを目的とする。暗意実現モデルでは関連の強い三音を音程原理、方向原理の2つの原理によってシンボルを作成する。